分散投資

分散投資は、運用手法の一つで、価格変動リスクを低減するために、投資資金を複数の投資対象に分けて運用することをいいます。
これには、資産分散や銘柄分散、業種分散、地域分散、通貨分散などがあり、また投資する時期をずらす時間分散という考え方もあります。
一方で、分散投資と対極の投資手法に「集中投資」があり、これは一つ(少数)の投資対象や、ある特定の時期に、一度に投資することをいいます。

一般に資産運用において、投資資金を一つの投資対象に集中せずに複数の投資対象に分散させると、仮に投資対象の一つが値下がりしても他でカバーできる可能性があるため、ポートフォリオ全体の値動きを安定させる(リスクを低減する)効果が期待できます。
通常、分散投資は、中長期の投資スタイルに向いており、その分散先としては、国内株式や外国株式、国内債券、外国債券、国内REIT、海外REIT、コモディティなどがあり、また個人でも気軽にできる分散投資の仕組みを持った金融商品が「投資信託」です。

なお、分散投資を言い表す代表的な諺に『卵は一つの籠に盛るな』というものがあります。
これは、卵は壊れやすいので、鶏小屋から卵を運んで来る際には一つの籠にたくさん入れるなという教えであり、本諺で卵をお金に置き換えて、一つのものにまとめて投資するとリスクが高いので、分散投資が大切という教えになっています。
ちなみに、日本においては、預貯金・土地・株式の3つに分散して投資する「財産三分法」が昔から有名です。