ポジティブキャリー
ポジティブキャリーは、株式や債券などの現物の調達コストが運用収益を下回っている状態をいいます。
これは、現物を取得するために必要なコスト(短期金利など)から、現物を取得することにより得られる収入(受取利子や配当など)を差し引いた数値(キャリーコスト)が負の値(マイナス)になっている局面を指します。
例えば、株式の指数連動運用においては、株価指数を構成する株式バスケットを買い持ちにするための資金調達費用(短期金利)の方が、その株式バスケットからの受取収入(配当利回り)よりも小さいことを意味します。
一般にポジティブキャリー(キャリーコストがマイナス)の場合、先物の理論価格は現物価格よりも安くなり、仮に現物価格が変動しないとすると、先物の取引最終日が近づくにつれて、先物価格は現物価格に追随して上昇し、ゼロの値に近づきます。
(先物の理論価格は、現物価格にキャリーコスト分を加えたものと言える)