ボラティリティ・パズル

ボラティリティ・パズルは、「ボラティリティ効果」とも呼ばれ、ボラティリティが高い銘柄の将来リターンが低い現象をいいます。
これは、高リスク・高リターンというのが投資の常識であるのに対して、現実の市場(マーケット)では必ずしもあてはまらない事象を指します。

一般に証券投資理論では、ボラティリティが高い銘柄の将来リターンが高いことが期待されていますが、現実の株式市場では、ボラティリティが高い銘柄ほど将来リターンが低いことが多くの論文で報告されており、これが「ボラティリティ・パズル」と呼ばれるものです。
その要因としては、複数考えられますが、投資家の心理バイアスが一因とされています。

<ボラティリティ・パズルの要因(仮説例)>

・ボラティリティが高い企業は、予想利益が実績利益よりも過大な傾向があるため、ボラティリティ効果を生じさせている。

・ボラティリティが高い銘柄に対する投資家やアナリストからの過大な期待や、偶発的な過大なリターンを期待する投資行動がボラティリティ効果を生じさせている。