ショートスクイズ

ショートスクイズ(ショートスクウィーズ)は、マーケット(市場)が売り持ち(ショートポジション)に傾いている時に、大きく買いを仕掛けることで、相場を高めに誘導することをいいます。
これは、ショート筋のポジションを損切らせようと買い上げる、短期のトレーディングスタイルで、意図的に買いをぶつけて、売り方を締め上げて収益を狙うことを指します。
また、本用語内のスクイズ(Squeeze)には「圧搾する、締め付ける、搾る」といった意味があります。

例えば、外国為替市場においては、ロンドンオープン前後によく起きる傾向があります。
通常、東京市場では、輸出企業やオプション絡みの売りオーダー(ショートポジション)がよくあり、また日中のディーリングで売りオーダーの手前で売って少しでも下がったら利食いの買戻しをする習性があり、時々それが積み上がってしまって相場が下がらなくなることがあります。
このような状況の中、ロンドン勢が参戦してくると、彼らはそうした東京勢の習性を熟知しているため、東京勢のショートポジションを潰しにかかり、敢えて東京勢の売りオーダーの手前で大きく買って、東京勢のショートポジションを崩そうとします。
そして、多くの場合、ロンドン勢に軍配が上がり、売りオーダーが上に抜けると、東京勢が降参してショートの買戻しに走ることになります。

なお、ショートスクイズは、外国為替市場だけでなく、株式市場や商品先物市場などでもよく見られ、実際にショートポジションが積み上がってくると、一方でそれを崩そうという動きが自然に出てくることが多いです。