コア・サテライト戦略
コア・サテライト戦略は、ポートフォリオを組む際に有効な考え方で、ポートフォリオを「攻め」と「守り」に明確に分割し、効率的に運用する手法をいいます。
これは、運用資産を大きく2つに分けて、中心的な部分(コア=核)では、安定的な成長(運用成果)を図る一方で、残りの一部資金(サテライト=衛星)では、比較的高いリターンを目指して運用する仕組みとなっています。
一般にコア・サテライト戦略では、資産全体として過度のリスクを取ることを回避しながら、リターンの上積みを狙うことができるため、現在、世界の多くの機関投資家が採用しており、また個人投資家でも採用できます。
実際の運用手法については、様々であり、例えば、コア部分はインデックスファンドや債券ファンドなどを使って、低コストで国内外の株式や債券などに幅広く分散投資する一方で、サテライト部分は先進国の個別銘柄(アクティブファンド)や新興国株(新興国ファンド)、ヘッジファンド、為替、コモディティ、不動産などの収益性のより高いリスク資産へ投資することが多いです。
これによって、コア部分で長期的に世界全体の成長の恩恵を狙うと共に、サテライト部分で特定分野での上乗せを期待できます。
なお、サテライトでの運用は、当たれば大きいですが、一方で外れる可能性も高く、原則として資金の一部に限定すべきであり、その配分割合は、マーケットの状況を見ながら適宜調整することが必要となります。