期待リターン/期待収益率

 

期待リターン(期待収益率)は、「要求収益率」とも呼ばれ、投資家がある資産について、将来にわたる運用から獲得することが期待できる平均的なリターン(収益率)のことをいいます。
これは、投資する資金に対して、どれくらいの収益が見込めるかを示したもので、投資対象商品によってそれぞれ異なります。
通常、期待リターンとその発生確率は、概ね釣鐘型の左右対称の分布図(正規分布)として表され、また中長期的な期待リターンを求める際には、ヒストリカルデータ方式(過去の実績値の適用)やビルディングブロック方式、シナリオアプローチ方式(市場予測の適用)などの推計方法があります。

一般に株式・社債・外貨・コモディティ・REITなどの値動きのある資産に投資する場合、預入当初から利率が決まっている預貯金や国債などの安全資産で運用する場合と比べて、将来の収益率は非常に不確実と言えます。
そのため、これらの値動きのある資産に投資する場合は、投資家が将来の不確実性(リスク)に対して、超過収益(プレミアム)を上乗せした収益が得られることを期待していると考えられ、期待リターンは安全資産より高くなるのが普通です。