リスクプレミアム

リスクプレミアムは、金融商品において、リスクに応じて投資家が期待する上乗せ分の収益のことで、またリスクを取る分だけ要求される超過リターンのことをいいます。
これは、同じ投資期間内における、リスク資産の期待リターン(期待収益率)からリスクフリーレート(無リスク金利)を差し引いた差であり、通常、投資家がリスクをとっても、その価値があると考える追加的リターンのことを示し、常に一定ではなく、金利情勢や発行体の信用力など様々な要因によって変動します。
現在、短期の無リスク資産における利回り(リスクフリーレート)については、日本では「コールレート(無担保コール翌日物金利)」が、また米国では「財務省短期証券(トレジャリービル)金利」が代表的なものとなっています。

一般にリスクの大きい投資ほど高い利回りを要求されることから、リスクプレミアムの大きさは「リスクの大きさと比例する」ことになります。
その理由として、リスクが大きい投資に対して、その分高いリターンが期待できなければ、投資家として敢えてリスクを取ってまで投資する意味がないからです(投資家は同じリターンであれば、通常、リスクの低い方を選択する)。
例えば、普通社債の場合、格付機関によってつけられる格付けにより、リスクプレミアムに大きな差が出て、それを反映した利回りとなっています。
なお、リスクプレミアムは、証券投資だけでなく、融資の際の短期プライムレートへの上乗せ金利や、キャッシングやカードローンの高い金利などでも似たような概念として使われています。