アンカリング

アンカリングは、認知心理学や社会心理学における観察者効果の一種である「認知バイアス」の一つで、ある事象の評価(判断される数値)が、ヒントとして与えられた情報(先に与えられた数値)に引きずられてしまうことをいいます。
これは、資産運用においては、マーケット(相場)で過去に付けた価格が投資家に強く印象づけられ、現在の投資行動に影響を及ぼすことをいいます。

例えば、過去の安値を意識するあまり、もっと値下がりすると思い込んで買い時を逃してしまう「安値覚え」や、過去の高値を意識するあまり、もっと値上がりすると思い込んで売り時を逃してしまう「高値覚え」などが典型的であり、その他に個々の投資家の購入価格もアンカリングにつながります。