持たざるリスク
持たざるリスクは、想定外の上昇相場において、株式などを買わないことによって発生するリスクのことをいいます。
これは、機関投資家等が顧客の資産を預かって運用する中で、買いポジションを十分に取っていない状況下で、相場が想定外に急騰した場合に、「インデックス(ノルマ)を下回るパフォーマンスになりかねず、顧客からクレームが来るかもしれない」というリスクを指します。
一般に持たざるリスクは、例えば、株価上昇の持続性に懐疑的で、株式の比率を低めにしていた投資家のパフォーマンス(運用成績)が、想定外の株価上昇によって、市場平均や同業他社を下回りかねない状況下において、証券会社や投資顧問会社などがよく口にする言葉となっています。
この場合、出遅れた投資家が慌てて買いを入れるため、相場の上昇に弾みが付きやすいと言われています。
なお、個人の場合、金融資産の構成で将来的なインフレリスクはあるものの、金融資産の運用でノルマはないので(運用成績を競う必要はない)ので、相場上昇に慌てる必要はなく、「持たざるリスク」は特に存在しません。