72の法則

72の法則は、資産運用において、元本を2倍にする場合のおおよその年数や金利が簡単に求められる法則をいいます。
これは、イタリアの数学者で「会計の父」とも呼ばれるルカ・パチョーリ(1445-1517)が、1494年に「スムマ」と呼ばれる数学書で述べたとされるもので、「金利(%)×年数(年)=72」という数式で表わされます。
具体的には、この数式の「金利(%)」に適当な金利(年1回複利利回り)を入れると元本を2倍にするのに必要な年数が、一方で「年数(年)」に運用年数を入れると元本を2倍にするのに必要な金利が求められます。
例えば、100万円の資金を6%の複利で運用して2倍の200万円になるのは、「72÷6=12」より、約12年後ということになります。

一般に72の法則は、金利において、8%付近が一番正確に(誤差が一番小さく)適用できるとのことで、また概算として使えるのは、その上下プラスマイナス2%くらいまでとのことです(6%から10%くらいまでの複利計算なら本法則が使えるが、これを外れると誤差が大きくなる)。
なお、実際に概算で使う場合は、72ではなく、69.3が良いとされ、英語では「rule of 69.3」や「rule of 70」と呼ばれることもあります。