キャリーコスト

キャリーコストは、「持ち越し費用」や「理論ベーシス」とも呼ばれ、先物の理論価格と現物価格の差のことをいいます。
これは、株式や債券などの現物を保有した場合に、先物を保有した場合と比べて、どれだけコストがかかるかを示したものであり、具体的には、現物を取得するために必要なコスト(調達コスト:短期金利など)から、現物を取得することにより得られる収入(受取収入:受取利子や配当など)を差し引くことで求められます。

一般にキャリーコストは、調達コストと受取収入の水準によって、「正の値(プラス)」になることもあれば、「負の値(マイナス)」になることもあります。
また、本数値がプラスの局面を「ネガティブキャリー」、マイナスの局面を「ポジティブキャリー」と言います。なお、先物の理論価格は、現物価格にキャリーコスト分を加えたものといえます。